蕎麦之記

辛汁で、を基本に。

鈴家 蕎麦

宮城富谷日吉台蕎麦処 ・ 鈴家蕎麦【 閉店 】  仙台市近郊 ]  



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ざる大盛 ( 海苔除外 )( 税込 600 + 200円 )





香り ★★☆
太さ ★☆☆
出汁 香りなく濃い目
辛汁の量 猪口に6割
蕎麦湯 ほんのり白濁

 

薬味・小鉢など ネキ・ワサビ・大根おろし

 

粉の産地 産地不明( 山形産? )
最上早生・常陸秋そば使用
製粉 製粉所?
割合 不明
製麺 機械打ち?



 いつの間にか、蕎麦屋になっていた。近隣に地域ではある程度有名らしいハンバーグ店があり、その並びに和食の定食店らしき店舗があるんだなぁ、とは知っていた。何気なく手にした りらく 11月号( プランニングオフィス社発行 )に、蕎麦店として掲載されていて驚いた。早速足を運んでみる。



 最上早生常陸ブレンド蕎麦粉を美しく細身に仕上げた麺、香りは薄いが十分蕎麦粉の配合率高めな食感だ。流石長さも手繰りやすい。辛汁 は 鰹節も昆布も感じないがしっかり旨味は出ていて無臭、濃い目の辛口、返しに白砂糖感は無く嫌な甘さは全くない、猪口に6分程注がれている。水分を適度に含んだ大根おろしはひとつまみ分、真っ白で一度洗われてるような水々しいネギ、子どもの爪程の可愛く盛られた 本わさび も嬉しい。薬味を全部入れしたところで、凄く蕎麦に合うことを実感した。



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 海老天ざる( 1,000円 )の 甘汁 は塩気を若干強目に感じるスッキリ味、辛汁を出汁で伸ばしてる?一欠片乗せられた柚子の香りが果実の新鮮さを物語っていた。麺は甘汁を程良く吸ってグルテン感は無く柔らか目な仕上がり、厨房からパチパチと油の跳ねる音は聞こえて来なかったけれども、天ぷらの衣の表面は泡立っていてとてもさっくり揚がっている。すごいよ、流石和食料理人の腕前。プラックタイガー?は豪華に2本、尾も食べ易くキレイにカットされている、ピーマン・長芋と食感も考えられた組み合わせで勿論別盛りだ。塩で食べたかったけれど無いので諦めた。辺りを見回せばセルフサービス専用コーナーに置かれた湯呑が猪口に見えなくも無い、良しと、甘汁をこれに取り分けて天つゆの代用としよう。あぁ、大根おろしが添えられてたら尚良かったんだけどなぁ。





茶  蕎麦茶・水、専用コーナー有、ポットも湯呑も存分に

 

他メニュー一例 海老天ざる 1,000円、辛味おろしざる 800円、海老天そば 1,000円、月見そば 800円、天丼ざる・かけ 1,100円、海老天麦切ざる1,000円、海老天麦切1,000円
価格帯 600〜1,100円





 入口を入ると JAZZ の BGM がお出迎え、一人で切り盛りする男性店主のいらっしゃいませが聞こえて来るのは左手の厨房から。蕎麦をたっぷりの流水で豪快に洗って締める清々しい音もここから。覗けばおやおや想像よりも広くて殺風景というか恐ろしくシンプルなコンクリート打ちっ放し。はて打ち場はどこだろう。店頭に門松が飾られる程年末も押し迫った平日木曜日の 11:30、同店その日最初の客となった。店内はブラウンライトで洒落た雰囲気、ダルマ型の石油ストーブの暖かさと炎の揺れる灯りが心地いい。入口右手のフロアがテーブル席、その西側に小上がりがあるようだけど襖は閉まっていた、何畳ぐらいあるのかな、4〜8畳?




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 ざる は 600円 ってとても嬉しい価格設定、大盛 は 200円 だしリーズナブルだからガソリン代を考慮しても気軽に通えちゃいそうだ。年末に限っては、テイクアウトの年越しそばも販売している( 生そば 2食入1パック 700円、海老天2本入1パック 700円、野菜天 700円 )。店主一人で製麺・調理・客捌きと年越しそば商品を製造するのは大変だろう。しかし町の、地域の、常連客の愛するこの蕎麦を自宅で食べてもらえたらとの一心から奮起しているのだろうなと容易に理解出来た。



立地 住宅街メインストリート
駐車場 4〜5台?
店内外 和食店モダンシンプル
卓上 メニューのみ
座席数 12席 + 小上がり4席?
サービス 店主1人ほぼセルフ
BGM USEN? JAZZ





 名物の「 今だけ天( 円 ) 」を賞味しようと、次いでウォーキング帰りらしき老夫婦が入店した。年末年始は年越しそば製造で提供出来ない旨が話されたが、その表現が余りにも忙しく余裕の無い様子を伝えていた。



 

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 パルタウン大冨( 富谷側 : 日吉台大和町側 : もみじケ丘 )という住宅地のメインストリートに立地する同店。この団地は1986年8月に造成を開始、1988年7月に分譲開始という、バブル期真っ只中に入居が始まった住宅団地だ( しかし決して高級住宅地ではない )。売り出された1288戸は完売で今尚居住率が高い、住み直しや、トヨタの東日本に勤務する方々が中古住宅を選んで入り、最近も人口はさほど減っていないらしい。同店近所の みやぎ生協大冨店 が 1993年のオープンなので、和食店としてオープンしたのはその前後だろうか、老舗の域に達しつつ味への追求を怠らない姿勢が今も顧客に支持されているという事だろう。







創業 2016年頃( 和食店としては 1993年頃? )





住所 宮城県富谷市日吉台2-34-5
Site http://www.sobasuzuya.com/



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