宮城・黒川・大和町吉田 の 手打ち蕎麦処・権現茶屋 [ 仙台市近郊 ]
ざるそば ( 海苔なし )( 税込 750円 )
香り | ☆☆☆ |
太さ | ★★☆ |
出汁 | オーソドックス |
辛汁の量 | 不思議と丁度良い |
蕎麦湯 | 茹で湯 |
薬味・小鉢など | 漬物、ネギ、ワサビ、大根おろし |
粉の産地 | 不明 |
製粉 | 不明 |
割合 | 不明( 二八と伝える媒体も ) 地元名水「 風早峠の水 」使用とのこと |
製麺 | 不明、手打ち? |
蕎麦の作付面積で県内一位の自治体に立地
蕎麦の作付面積で宮城県内 1位 を誇る黒川郡大和町。ならば郡内・町内には 地粉 を使う 地産地消の蕎麦屋もあるだろうと踏んで探索した 1軒が同店だ。 シャキッと角の立った色黒太めの麺は 田舎系、コシ十分で薬味・辛汁 との相性も良くなかなかの旨さ。二八か十割か、それともその他か、全く分からないが丹精こもった味がする。田舎だからこその温かみを大切にしている素朴さがとてもいい。 個人的には、わさびを多めにして一味*1を加え、蕎麦の味と噛み応えを楽しみたい感じの素晴らしい麺だった。
季節と自然の豊かな恵みで、気取らずもてなしたいとの思いがあたたかく伝わって来る。初夏の香り芳しい筍の煮物も素晴らしい一品*2。初夏前の季節なら、さぞ素晴らしい山菜の突出が出ることに違い無い。
茶 | 焙じ茶、熱々たっぷりのポットと水は店中央に常備 |
突出 | 山菜はじめ 季節の煮物など |
他メニュー一例 | 権現そば 1,000円、岩魚そば 1,250円、きのこそば 850円、 山菜盛合せ(3〜5種) 500円、山菜天ぷら(3〜5種) 500円 |
価格帯 | 500〜1,300円 |
国道 4号線下り、大和警察署角を左折して左手に見える「 農家の店おてんとさん 」を越したらすぐ右折、ローソン黒川吉岡大和店の交差点で、県道 147号線 ( 吉岡升沢線 ) に合流だ。ローソン角を左折して道なり、右手に間も無く同店が現れる。
県道 147号線 ( 吉岡升沢線 ) をさらに西走すると、樹齢400年・藩政時代から枝葉を展げる沢渡の榧( かや )のある地域( 沢渡地区*3 )に達する。ここは今、船形山登山口・簱坂キャンプ場 前の最後の集落だが、以前はキャンプ場直前まで、人家があり暮らしがあった ( 大和町吉田 升沢 地区 )。 Google Map には載っていないが、実際に現地に行くと立派な 嘉太神分校 や 升沢分校( 「 升沢森の学び舎 」 *4)が、さほど遠くない集団移転前の往時を偲ばせている。
立地 | 農村集落 |
店内外 | 古民家風・民芸調 |
卓上 | 醤油、七味 |
座席数 | 20席程度、思ったより広い |
サービス | 最小限だか不足なし |
BGM | 店主と常連客の和やかな茶飲み話 |
嘉太神分校跡 :ダムと、風早峠の水・升沢の甘露
同店の麺打ちに使われる清水は、この 嘉太神分校 からひとつ峠を越えた坂の下にある名水 「 風早峠の水 」だ。 店主とその仲間たちが " 三峯水利組合 " を立ち上げて管理しているとか。 そして同店は以前、そこから先にある左カーブを曲がった辺り一帯の集落の中*5 にあった。まさに、こんなところで商売ができるのかという場所だが、わざわざやってくる客や、山菜採りのついでに立ち寄る客などに山の恵みをたっぷり振舞っていて、当時からかなりの人気店だった。
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しかし陸上自衛隊の王城寺原演習場の関係で、2000年に集団移転することになり、町が用意した現在の土地に新たに店を構えた。 店で使う食材の多くは今でも、その 升沢地区の私有林 で 毎日朝採り されているそうだ。
ウチの災害用備蓄水は、ずっと 升沢の甘露 だった。
【 升沢の甘露 】
升沢にはもうひとつ、名水がある。 ただし「 ふるさと緑の道*6 」の 林道内 にあり、悪路であることが多いので普通車での入山には注意したい。
左手に水車が。*7
キムタク( 木村拓哉 )・タケシ( 北野武 )・石坂浩二が、来店するはずだった!
また、TOYOTA の CM 「 ReBORN 」〜 東北へ旅する 豊臣秀吉・織田信長・狩野永徳 「 大衡編 」〜 の撮影で、トヨタ自動車東日本とその周辺に あの、キムタク ( SMAP 木村拓哉 )・北野武・石坂浩二ら が ロケに来た際、昼食に同店を訪れる予定としていたが、報道セキュリティ対応を考慮して 「 おさだ( 宮城県黒川郡大和町吉田字反町西84-6 )」 に変更された話、その店の内外装は、同店を隈無く参考にして作られた話、それでも客が取られた事はないとの話を聞かせていただいた。
最後に大事なことをひとつ。 同店までの行程は前述したが、かなり分かり辛いので、事前に 「 ローソン 大和町吉岡店 ( 宮城県黒川郡大和町吉岡字古館23-5 )」を調べ、そこからさらに西へ 1〜2km 進んだ右手にあると目星を付けて置きたい。
同店目の前の景色が素晴らしい。
【 番外の話題 : 最終処分場の風評被害 】
東京電力福島第1原子力発電所( 1F )の事故に伴う指定廃棄物、最終処分場の候補地のひとつとして、宮城県黒川郡大和町吉田 升沢 地区の 下原 が挙げられている。
・参考記事
創業 | 不明、移転再開 2000年前後 |
住所 | 宮城県黒川郡大和町吉田三峯4 |
Site | 〈 権現茶屋_食べログ 〉 |
・ 同じ黒川郡の蕎麦店
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